それはふとしたことで見つけた壁の穴から始まった。
部屋の押入れを整理していると、奥の方から明かりが漏れていることに気が付いた。見ると壁に小さな裂け目が出来ており、そこから隣の部屋の明かりが漏れてきているのだった。隣はというと、歳が近い妹、カリンの部屋。 なんとなくドキドキしながら覗いて見ると、予想通り妹の部屋が良く見える。ただ、予想と違うのは部屋にいた妹が立ったまま、机の上に広げたエロ本を凝視していたこと!そういえばこの前、買って来たエロ本をリビングでチェックしていた時に妹が入ってきたので反射的にソファーの下に隠して…忘れてしまってた!ど、どうしよう。妹にエロ本の見つかるなんて…どんな顔して話すりゃいいんだよぉ…
改めて覗いてみると真っ赤な顔をして恐る恐る雑誌のページを捲っている。めくる度に、驚いたり溜息をついたり…もしかして、興奮しているのか?良く見ると、机の角に自らの股間を押し付けてお尻をモジモジさせはじめた。無意識…にやっているようだ。目は潤み熱い吐息が聞こえる。
壁の向こうにいるのは、ほのかに発情した女の子だった。主人公は妹に初めて色気を感じてしまい、戸惑ってしまう。そして、つい押入れの中で物音を立ててしまう。壁の向こうにも聞こえたらしく、カリンはハッと我に返る。股間を机の角から離し、さっとエロ本を手にとって慌てて部屋から出て行ってしまった。…多分、リビングのソファーの下に戻しにいったのだろう。
今まで女っ気が全く無かった妹に初めて女を感じドキドキしてしまう。しかも、つい最近妹と自分は血が繋がってないことが偶然知ってしまっていた(妹は知らない)だけに、益々妹の女の部分が気になってしまう。だからといって手を出せるかというと当然ながら躊躇してしまう。今まで実の兄妹同然で暮らしてきただけに、その一線は超えがたい。…主人公は考え、ある結論に行き着いた。
今度はエロ雑誌やHな物を妹がそれとなく見つけられるようなところに置いてみよう。そして、しばらくは見つけた覗き穴から妹を観察して…もしかしたら、なにかきっかけが生まれるかもしれないし…。というか、今までと違う妹の姿をもう少し観察したい…そう、もっと違う妹の姿を…。
浪人が決定したその年の春に、主人公は今度こそ合格する為両親の知り合いがやっている下宿に引っ越すことになる。
さあ、これで勉強に集中…と思いきや、なんとその下宿は女の子専用の下宿だった。
引越し当日にトラブル続出大フィーバー!波乱の連続でスタートする浪人生活。
しかし、一人でセコセコやっててもあんまり学力はあがらない…あぁどうしよう…
そこでひとつアドバイス!下宿人の女の子達は、それぞれ受験生で目指している大学がある。当然、得意科目を教えてもらわない手はないぞ!とはいうものの、嫌われてたら勉強を教えてもらうことすらできない。
それには仲良くなることが必要だ。仲良くなれば、勉強どころか恋人的なお付き合いに… しかし、「問題」を起こせば即追い出される身の上。
あんまりおおっぴらにHなことはできないみたい。こんな(おいしい)環境の中、大学に合格できるのか?そして彼女は出来るのか?
Hな夢を見てしまう主人公、そのあまりの生々しさに目が覚める。
ふとベットの横をみると、夢に出てきた2人の女の子が寝ていた。
「まだ夢見てるな」と思いつつそのままフトンをかぶって寝てしまう主人公。
朝、爽やかに目が覚め、昨夜の夢を回想しながら横をみると、やはりそこには夢に出てきた2人の女の子がいたのだった。
その2人の女の子、実は天使と悪魔だった。
天使のミルフィーは落ちこぼれで、まさに崖っぷち。
対する悪魔のショコラ は、悪魔のくせに天使に憧れていて、天使の欠員を待っている状態なのだ。
かたや崖っぷち、 かたや空き待ち。そんな彼女らを、天使の試験官は2人同時に試験することにしたのだ。
試験の内容はいたっ てシンプル。人間界に行き、誰か一人を幸せにするというものだった。
主人公は、学園に通うごくごく普通の男。特にとりえがあるわけでもない。ただ、一途な恋心は誰にも負 けない。同じ学園に通う女の子に熱烈片思い中なのであった。
そんな片思いのパワーに引き寄せられたのか、はたまた偶然か、彼のもとに2人の天使?(崖っぷち天使& 天使になりたい悪魔)がやってきたのであった。