製品仕様烏賊コラム

ディレクター/シナリオ担当のNATORI烏賊のコラムです。

《第4回》

<最終調整>
発売まで、あと二週間ほどとなりました。
ギリギリまで、最終的な煮詰めを頑張っております。

煮詰めというのは、大抵の場合、絵や音のタイミングの調整などです。
よくAVGは「紙芝居的」と言われますが、それもどのように見せていくかでかなり印象が変わっていきます。
プレイをしていて違和感のないよう出来るだけ自然に進行していくよう、また、逆にインパクトを与えたい場面はどうするのか。
そのあたりは、シナリオやイベントCG単体では分かりにくいものです。
実際に動いているものを何度もチェックして、調整していきます。
そうやってAVGにおいての完成度を高めていきます。

趣味や嗜好といったものは、当然のことながら人それぞれです。
ですが、少なくとも実際にプレイをしたとき、楽しんでいただくモノになるようにしたいと考えています。

是非、煮詰めていった『擬態催眠』をお楽しみください!

<体験版に関して>
AVGというゲームのシステムに関しては、いつも悩んでいます。
今まで、大別して3つほどのパターンをやってきました。

 『FromM』のような、スケジュール進行タイプ
 『催眠学園』のような、キャラ選択進行タイプ
 『催眠術2』のような、ストーリー進行タイプ

スケジュールタイプは、一番ゲーム的ではありますが、難易度が極端に高くなってしまいます。
(そのため、いわゆるヌキゲー的には問題があるかもしれません)
キャラ選択タイプは、プレイする人が好きなキャラを狙いやすいですが、(絵の配分を)ヨコに広げた分1プレイが短くなってしまいます。
逆に、ストーリータイプはタテが長くはなりますが、好きなキャラを攻略したい、という要望に応えるには不向きです。
というように、どれも一長一短があります。

どうしようかと悩んだ結果、今回はキャラ選択タイプとストーリータイプの両方を入れることにしました。
(体験版をプレイした方はお分かりかと思いますが)前半の『擬態編』はキャラ選択タイプで、後半の『催眠編』はストーリータイプとなっています。

どういったタイプのシステムが良いかは、皆様からのご意見を参考にしつつ、今後も考えていくことになると思います。

《第3回》

<二部構成に関して>
デモムービー第2弾でお気付きになった方もいらっしゃると思いますが、今回は二部構成となっております。

今までのタイトル名では『催眠学園』『催眠術』など、頭に「催眠」がついていたわけですが、今回は違います。
「擬態編」から「催眠編」へ、という意味での『擬態催眠』となりました。
前回でも書きましたが、チャレンジと王道の両方を、盛り込んだわけです。

「擬態」は、制限された能力です。視覚と聴覚しか操れません。
その制限の中で、どんなコトをするのか、どれだけのコトができるのか。
そういった部分で、ヒロインたちを騙くらかす面白さを味わって頂きたいと考えています。

能力が万能すぎると、逆にシチュエーションの幅が狭まる可能性があります。
(結局は言いなりにしてヤルのみ、違うのはキャラと場所だけ、ということも)
制限の中で、どこまで妄想を膨らませることができるか。
それが「擬態編」でのチャレンジ、というわけです。

しかし当然のことながら、「万能でいい!好き勝手に暴れたい」という方も多いことでしょう。
その点も網羅するため、後半パート「催眠編」を用意してあります。
もちろんこちらも、出来る限りネタを搾り出しました。

何でもアリの状態も、存分にお楽しみください!

<体験版に関して>
現在、体験版(音声あり)の年内公開を目指して鋭意努力しております。
年の瀬で、皆様お忙しいと思いますが、正月にでものんびりプレイして頂ければと思っております。

《第2回》

<キャラクターに関して>
[白山あかり]
明るく単純で、ちょっとお馬鹿な女の子は好きです。
喜怒哀楽を素直に表す子というのは、キャラとしても描きやすいですね。
そしてポニーテールも大好きです。本当は肩下くらいの長さが好きなのですが、立ちキャラとしては正面からでは見えなくなってしまうので……。

[白山文子]
人妻で母親で巫女!という、一風変わったキャラクターです。
むっちりした肉体が、巫女服で包まれているというのに、エロスを感じます。
母性豊かな女性は人気もありまして、ほぼ定番になってきていますね。
大抵の場合、その優しい性格につけこまれてしまうわけですが。

[八坂ひとみ]
珍しくメインヒロインで眼鏡っ娘の登場です(裏術2ではサブでいましたが)
大人しい性格で色々考え込む子は、心情描写が変化に富んだものになります。
特に今回、擬態で騙されている女性視点が多いので、その時の彼女の思考を楽しんでもらえたらと考えています。

[春日玲奈]
高慢な女教師というのは大好きです。気が強いキャラクターですと、辱めたときの反応が大きく、その点でも楽しめるからだと思います。
「催眠学園」でも高崎真弓という女教師がいましたが、彼女も人気がありました。
過敏な反応、そしてそれが堕ちていって変化していく様が、やはりいいからでしょうか。

<チャレンジと王道>
前回のコラムでチャレンジと王道と書きました。
この点に関してですが、今作の『擬態催眠』では、チャレンジ=擬態、王道=催眠となっています。
(タイトルそのままという感じですが……)
タイトルに[触手]の文字が入っていませんが、股間の触手は付随的なものです。
この股間の宇宙人は、あくまでパートナー&便利な道具といった位置付けです。

これを両立させるにあたり、前に書きましたように大幅なボリューム増となりました。

[擬態]のほうでは、女の子が騙されているというシーンを視覚的に見せるというチャレンジ(それによるインパクトと分かりやすさ)が中心になります。
また同時に、その擬態ならではのシチュエーションも沢山用意しました。
能力が視覚&聴覚を操るという限定的なものであっても、色々なバリエーションで楽しんでいただきます。

また当然のことながら、限定的な能力だけでなく、女の子に対して好き勝手に色々やりたい!という方もいらっしゃると思います。
その点で、王道である[催眠]も用意してあります。
(こちらに関しては、今後のコラムで公開させて頂く事になります)

《第1回》

<はじめに>
『催眠術2』の時のようにコラムを書く事になりました。
ゲームの内容の一端を、皆様にお伝えできれば幸いです。

今回の『擬態催眠』は、タイトルの初出が二年ほど前だったかと思います。
その後、『催眠術2』が先行して進められ、ダウンロードタイトル等をはさんで、ようやく日の目を見ることになりました。

<"擬態催眠"のコンセプト>
本作の基本コンセプトの一つは[目に見える形でのギャップ]です。
(どちらかといえば、触手よりも擬態がコンセプトの中心になります)

「女の子にはこう見えている」ものが「実際にはこうなっている」という状況を、CGの変化で表すことでギャップを視覚的に見てもらいます。
(当然のことながらほぼ1カットごとに差し替え的な差分が発生することになり、いつもの事ながらCGスタッフには迷惑をかけています……)

視覚的なギャップのインパクトが一番の狙いですが、その他にも女性視点を入れやすいという利点があります。
今までも女性視点でのシーンはありましたが、今回は騙されている女の子の心理描写に特に力を入れています。
女の子が主人公に騙されていく過程も是非お楽しみください。

<チャレンジと王道>
これだけ長く作品を作っていますと、内容的にマンネリとなる恐れが当然でてきます。
そうはならないように、王道的な作品の他にチャレンジ的な作品を作るなど、色々と試行錯誤をしてきました。

『擬態催眠』が、そのどちらなのかといいますと……両方です。
(この点に関しましては、次回コラムでさらに内容を掘り下げていきます)
その「両方」をやるために、本作はCG枚数150カット(差分含まず)という催眠シリーズ史上最大サイズになりました。
(もちろん擬態時→現実時の変化も、両方あわせて1カット換算です)
色々と詰め込み過ぎたため、価格設定がいつもより高めになってしまいました……申し訳ありません。

かなりの難産タイトルではありますが、皆様に満足して頂ける内容になると思っております。
何卒、いましばらくご辛抱頂けるようお願い致します。

《お詫び》

まず最初に、お詫びをしたいと思います。
発売日を12月25日と告知しておりましたが、その予定がさらに遅れてしまうこととなりました。
私の見通しの甘さが招いた結果であり、誠に申し訳ありません。
ユーザーの皆様および関係者各位に、この場を借りてお詫び申し上げます。